トリッピースの口コミって、参加者としての感想は多々見かけるものの、企画者目線のものは少ないんじゃないでしょうか。
企画者がどんな想いで旅を作っているのか、その苦労と本音をまとめてみました。
これから企画者をやりたいと考えているユーザーはもちろんのこと、参加者の方にも読んで頂きたい記事です。
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企画者は、圧倒的に「女性」が有利
男性企画者にとっては残念なお知らせですが、女性企画者が断然有利なことは間違いないと思います。
企画にもよりますが、海外企画に申込をするユーザーは男性より女性が多いです。
(社会人の場合、仕事の休みが女性のほうが取りやすいからなのではないかな、と思われます)
トリッピースは8割・9割のユーザーが1人参加である為、1人で参加する女性の心境として、「企画者が同姓のほうが安心」と思うのは当然です。
私自身、今までに参加した企画の企画者はほぼ「女性」です。
(べつに男性の企画を避けてるわけではありませんが。笑)
女性企画者は女性参加者を引き寄せる為、結果的に人が集まりやすいという図式です。
つまり、
- 企画者が女性
- 女性参加者が集まる
- 女性がたくさん集まる場所には男性も集まる
というわけなのです。
また、企画を立て、いざ申込開始!という段階になった際、
普通は、1番目に企画者自身が申込フォームを記入し、2番目に1人目の参加者が続く・・・という流れになるかと思いますが、
「2番目に申し込む1人目の参加者」はけっこう勇気がいるので、参加したい気があっても、「とりあえず様子を見ようかな・・・」と考え、他のユーザーの申し込み状況を覗う人が多いのです。
申込フォーム記入者数が、企画者を除いて0人だとなかなか人が集まりませんが、2番目に申し込む1人目の参加者が現れると、不思議とあれよあれよと人が集まり、気づけば催行決定!・・・なんてパターンは多いのです。
(=要は「人がいる」ことが一番の集客になる)
「参加者がゼロだと誰も来ないけど、一度現れると続けてたくさん来る」という法則です。笑
企画者が男性の場合、
1番目・・・企画者(男)
2番目・・・参加者(女)
となるケースは稀です。
逆に、
1番目・・・企画者(女)
2番目・・・参加者(男)
のケースはよくあります。
故に、女性企画者の場合、「2番目に申し込む1人目の参加者」の性別が「男」も「女」もありえるので、このような意味でも女性有利であることは間違いないと思います。
また、男性より女性のほうが全体的に「マメ」な性格である為、細やかで誠実な対応・姿勢から、参加者の心を動かす・・・ということも、一因なのではないでしょうか。
「人を集める」ことは、想像以上に大変
トリッピースのユーザー数は約24万人(2016年8月時点)と言われていますが、募集を開始した途端、大勢の申込が殺到!・・・なんて甘い考えは、宇宙の彼方に捨ててきたほうがいいです(笑)
企画者は、「真面目」かつ「マメ」であることが大前提ですが、しかしながら、真面目でマメな「だけ」では務まらないのです。
企画ページやコメント欄を駆使し、魅力的な写真と文章でユーザーを盛り上げ、いかに沢山の注目を集められるかが重要です。
ユーザーの心をガッチリと掴み、申込みたい!と思わせるような魅力的な企画を作らなければ、参加者が集まることはまず無いでしょう。
運が良ければ、トリッピースのtwitterやFacebook、メルマガに載ることもありますが、たいていはトリッピース社員やインターン生の企画が採用されるので、私のような一般ピーポーは、自力で何とかするしかないのです。
私が初めて企画者をやったときは、人を集めるのに本当に苦労しました。
当時の私は何もかもが手探り状態であり、いま思うと、もっとこうしておけばよかった~、ああしておけばよかった~と反省する点も多々あります。
最終的には、当初から目標としていた人数をなんとか集めることが出来ましたが、これは私の力だけで成し得たことではありませんでした。
幸運なことに、私の企画に初期から参加を表明していた参加者の1人が、企画者経験者だったのです。
その子の指導(笑)の元、言われるがままに私は企画ページを何度も何度も書き換えました。
そうすると、自然と人が集まるようになったのです。
トリッピースのHPは、常時たくさんの企画で溢れていますが、かなり多数の参加者を集めている企画と、閑古鳥が鳴いている企画に「二極化」してるように思えます。
いわゆる「人気企画」のページをじっくり見ていくと、参加者を多数集めている企画はそれなりの理由があることが分かります。
例えば、トリッピース社員のMさんが立ち上げる企画は、毎回かなりの参加者数を集めており、私も、企画を作成する上でよく参考にさせていただいてます。
下記URLより企画ページをご覧頂くと、思わず「申込みたい!」とその気になってしまうような、そんな文章構成になっているかと思います。
人が集まらなくて悩んでいる企画者は、多数の参加者を集めている企画を「観察」&「マネ」してみることをお勧めします。
私も、人気企画はお気に入り登録をして、その企画の動向をチェックしています。
いかに多くの参加者を集めるかは、まさに企画者の腕次第といえますが、
集客力に関しては、
- 場所(旅行地)
- 時期・期間
- 価格
の3点も、申込み状況に大きく影響します。
例えば、企画者がどんなに頑張って企画を作り上げたとしても、
- 南極(←超マイナーな旅行地)
- 2月の1ヶ月間(←大型連休にかかってない上に長期間)
- 100万(←鬼高いw)
な企画があったとしたら、いったいどの層ウケするんだとツッコミたくなるレベルです。
また、トリッピースは一応「実名登録」が原則なはずなのですが、最近は、ユーザー名の部分を
- 名前の一部を省略する人
- イニシャルのみにする人
- ニックネームにする人
が増えているように思います。
参加者ポジションならまだしも、企画者がそれをやってしまったらマズいのでは・・・と思います。
参加者は、企画者のプロフィールを高い確率で見ています。というか、見ない人なんて居ないのでは?と思います。
また、Facebook等でも確実に調べられてます。
自分が一緒に旅する人がどんな人なのか、知りたいと思うのは当然です。
企画者のプロフィールがきちんと設定されていると、安心感を与えやすく、人が増えやすい傾向にあります。
企画ページだけでなく、プロフィールページを充実させることも必要です。
思考は性善説ではなく性悪説
トリッピースにおいて、私はユーザーの言動をそのまま鵜呑みにしないようにしています。
というのも、SNSの特性上、トリッピースにも例外なくライトユーザーが多数潜んでいるからです。
企画ページのコメント欄に「参加したいです!」「絶対行きたいです!」とかコメントして行きたいですアピールをしているユーザーに限って、申込みフォーム公開後、全く音沙汰が無くなります。
(※たいてい、そういうユーザーは他の企画にも「行きたいです」的なコメントを多数しているものなので)
また、トリッピースの各企画ページには「行きたいレベル投票」なるものがデフォルトでついているのですが、個人的には何の意味があるのか不明です。
というのも、私の経験上「90%(昔は95%)受付が始まったら相談・申込みしたい」に投票したユーザーの9割は実際に申込みなんてしないからです。
(※90%行きたいの票を5人以上集めないと旅行会社にツアー化申請が出来ないので、投票してくれるだけ有難いんですが)
意外と、今までに「投票」も「コメント」も一切無かった、いわばお気に入り登録だけして大人しく静観してたユーザーが、真っ先に申込んでくれたりするものなので、これが不思議なんですね。。。
ライトユーザーの「絶対行きたいです!」というコメントに、「あ、この人は参加してくれるんだ!やったー!」だなんて、素直に鵜呑みにして喜んでいては、期待するだけ損だと思います。
(中には本当に参加してくれる人もいますが)
「ユーザーの言動はキホン信用しない」というスタンスでいたほうが、期待を裏切られて後々ショックを受けることも無く、気持ち的に一番楽なのです。
企画者は、企画の中心にいるのに意外と孤独
企画者が、自分が立てた企画に対するモチベーションを保ち続けることは非常に難しいです。
企画者は、「トリッピース社・旅行会社」と「参加者」と繋ぐ、いわば橋架け役なので、連日のように旅行会社の担当者とのやり取りに追われ、参加者にも様々なアナウンスを行い、膨大な仕事と対峙しなくてななりません。
トリッピース社は「みんなで作るみんなの旅」と謳っていますが、実際のところ、企画者の仕事量と参加者のそれは天と地ほどの差があるのです。
参加者の中には企画者のサポートをすべく自ら積極的に動いてくれる方もいらっしゃいますが、私の経験上、大多数の参加者は完全に「受身タイプ」です。
例えば、企画を進行する上で参加者に相談すべく質問を投げかけても、答えるのが面倒なのか、仕事で忙しいのか、特に希望もないのでどーでもいいと思っているのか、そのへんはよく分かりませんが、
参加者の反応が薄いor無いと、このままこの案で進めてしまってもいいのか、どうなのか・・・と、ひとり頭を抱えます。
必要があって参加者に個別に連絡を取っても、返信が激遅いor既読スルー、なんてケースは日常茶飯事です。
申込みフォーム記入後、連絡が取りづらく参加者は1人や2人は必ずいるのです。
中には、必要最低限のことしか行わず、企画の苦労だけを押し付けオイシイところだけを持っていく、まるで「金魚の糞」状態の方もいます。
これが友人同士の旅だったら、
- 「早く返事返せよ~(笑)」って催促も簡単に出来るのに・・・
- みんなで集まって相談したり出来るのに・・・
- 気軽に仕事を頼みやすいから作業分担とかも出来るのに・・・
旅のメンバーの中に、この気持ちを分かってくれる人がいない、というその事実こそが「孤独」なのです。
不満があっても、親しい友人ならば強く言えることも、会ったことも無い人には言えなかったり、もどかしさに、心折れるときが何度もあります。
好き好んで企画者をやっている人はごく少数
私には、企画者経験者の友人が何人かいるのですが、
「幹事役とか人をまとめるのが好きだから、企画者ってわたしの天職だと思うんだよね!(これは大袈裟ですが)」
と、言っている人に未だかつて出会ったことがありません。
私含め、ユーザーが企画を立てようと思う理由は下記です。
- 【1】自分が行きたいと思ってる旅行地の企画が無い
トリピにおいて、いちばん美味しいポジションは参加者です。なので、企画者が立てた企画に乗っかるのが楽でサイコーなのですが、
旅行したいと思っている場所の企画がそのときトリピ上で立っているとは限りません。
メジャーな観光地はわりと頻繁に企画が立ち上がってますが、マイナーな場所となると、行きたいならば自分で企画を立てるしか術はありません。
- 【2】自分の裁量で企画の進行ができる
企画者が常に高いモチベーションを保ち続けるのは難しく、途中で企画を放置する企画者は非常に多いです。
ですが、自らが企画者をやれば、企画倒れの要因の1つである「企画者がフェードアウトする」をいうリスクは回避できます。
企画者が諦めさえしなければ、必ず企画は催行されるのです。
また、企画者にも、カリスマ性バツグンの有能な企画者と、グダグタで無能な企画者がいますので、うっかりグダグダな企画者の企画に参加してしまったあかつきには、「もー!なんでこんなにも進行が遅いの!?この企画ホントに催行されるのかしら?!」と、イライラすることになります。
要は、人任せにして振り回されるくらいなら、自分でやったほうがまだマシ、ということです。
企画者としての「責任」を、常に背負い続けなくてはならない
企画者が自分の企画を催行させたい、と思うのは当然ですが、その企画に賛同しした参加者も、同じように企画が催行されることを願っています。
日程を調整したり、お金を貯めたり、企画の為に動いているのは企画者だけではありません。
催行が確定するまでは、現時点で申込みをしてくれている参加者のためにも、なんとしてでも企画を催行させなければならない、というプレッシャーが企画者には常にあります。
めでたく催行が確定し、日本を出発してからも気が抜けません。
企画者がリーダーシップを取らないと、集団の旅は前へ進みません。
とりわけガイド無しの企画の場合は、自らが指揮を取り参加者を誘導し、安全にも気を配らなければなりません。
また、参加者の中でも、「トリッピース初参加の子」には、とりわけ神経を使います。
何故ならば、その子にとっては、それがトリピ初旅行であり、その子のトリピのイメージはこの企画で決まる、といっても過言ではないからです。
要は、その子が「今後リピーターとなる」か、それとも「1回切りの利用で終わる」のかは、初めて参加した企画が楽しかったかどうかに大きく左右されます。
私が「初めて」参加したアメリカキャンピングカー旅の企画者は、何度も企画者を経験しているベテランで、いわゆる「有能な企画者」でした。
彼女の仕事は完璧で、かつ参加者も良い人ばかりだったので本当に楽しかった。
だから、「またトリッピースで旅がしたい!」と思い、私はリピーターになったのです。
これが、もし違う企画に参加し、「なんだぁ、トリピの旅って全然楽しく無いじゃん」と思っていたら、今この記事を書いていることも無かったでしょう。
私はトリッピースの社員でも何でもない無関係な人間ですが、初参加の子のトリピのイメージを、自分の企画が背負っていることを考えると、やはり、接し方を慎重にならざるおえません。
結局のところ、企画者をやるメリットは何なのか
正直なところ、大変な事ばかりで良いことなんてほぼ無いです。
「みんなで作るみんなの旅」と言いつつも、圧倒的に不利な立場にあるのは間違いなく企画者です。
それでも、トリッピースを通して出会った友人の存在は貴重です。
私が始めて企画した旅で一番心に残っている思い出は、無事に日本に戻ってきて空港でお別れの挨拶をする際、トリッピース初参加の子が発した、
「楽しかった!またトリッピースで旅がしたい!」
という言葉でした。
参加者に「またトリッピースの旅がしたい」と思わせることが出来たのならば、反省点は多々あるものの、自分で言うのもおこがましいとは思いますが、企画者として私は「合格」だったのかなと、肩の荷が下りました。
また、個人的な話ですが、最近、私が始めて企画した海外企画のメンバーと同窓会を行い、日本で久々に再会をしました。
住まいは皆バラバラなのに、参加者8人中7人が集まり、中には四国からはるばる東京まで来てくれた子もいました。
旅が終わったあとも、こうやって日本で再会したり、笑い会える仲間がいるって素敵だな、と改めて思いました。
自分が考えた「楽しいこと」を発信し、それに賛同したユーザーが集まり、カタチになり、実現に至る・・・という経験はなかなかできないことだと思うので、
企画者の唯一にして最大のメリットは、そこにあるのではないでしょうか。
最後までお読み頂き、どうもありがとうございました(*^^*)
▼いざ、企画に参加したい!と思った際、どのようなことに気をつければよいのか、その着眼点をまとめてみました

▼一般ユーザー目線で感じた、トリッピースのメリットとデメリットについて、ありのままに本記事を書いてみました
