オランダと聞いて、誰もがイメージする “風車”
オランダの風車といえば、世界遺産でもある キンデルダイク (Kinderdijk) が有名かつ王道なのですが、首都アムステルダムから離れた場所にあるため、そこに行くまでが大変です…。
しかし、アムステルダム近郊にも、キンデルダイクに負けないくらい素敵な風車群を見ることができる場所があるんです。
この記事では、アムステルダムから日帰りで行ける風車村、ザーンセ・スカンス (Zaanse Schans) についてご紹介します。
ガイドブックには載ってない “穴場” も紹介していますので、乞うご期待っ!(笑)
もくじ:タップで該当箇所にジャンプ
ザーンセ・スカンスへの行き方・アクセス情報
アムステルダムからザーンセ・スカンスへのアクセスは、公共交通機関を使う場合、バス または 鉄道 の2択です。
訪れる前に旅行者のブログで情報収集をしていた際、バス派と鉄道派で意見がまっぷたつに分かれていて、結局どっちが良いんだ?!と混乱していましたが、
実際に両方を試した私的にオススメなのが、行きはバス、帰りは鉄道です。(※その理由は後ほど)
バス利用の場合
アムステルダム中央駅のバスターミナルから、391番バスに乗ります。
- 所要時間:約40分 (日中ならば15分間隔の運行)
- 運賃:片道5ユーロ
※Amsterdam cardの利用は不可
鉄道利用の場合
アムステルダム中央駅からアルクマール行きの普通列車に乗り、ザーンデイク・ザーンセ・スカンス駅 (Zaandijk Zaanse Schans) で下車します。
※旧駅名のKoog Zaandijk (コーフ・ザーンデイク) と書いてあることもありますが、同じ駅のことです。
- 所要時間:20分弱、乗換え無しで4駅 (日中ならば15分間隔の運行)
- 運賃:片道3.1ユーロ
これだけ見ると、「バスは40分もかかるのに鉄道だと早っ!」と思うかもしれませんが、
鉄道の場合、駅と村の中心部が離れている為、駅から15分程度歩かなくてはいけません。
逆にバスの場合、バス停が中心部のそばにありますので、歩いて5分もかからないうちに村の入口に到着します。
なので、所要時間的にはどっちもどっちですかね(笑)
>>ザーンセ・スカンス公式ホームページはこちら (※日本語版もあります)
ザーンセ・スカンス日帰り旅モデルルート
私は、飛行機の乗り継ぎ (トランジット) 時間を利用して、ザーンセ・スカンスを訪れました。
オランダの滞在時間は約半日で、時間もかなり限られてはいましたが、それでも十分満喫することができました。
ゆかり
バスでザーンセ・スカンスまで移動
旅のスタート地点、アムステルダム中央駅 (Amsterdam Centraal Station) に到着!
ここから、バスでザーンセ・スカンスまで向かいます。
大きな駅なので、改札がいくつかあるかと思いますが、フェリーターミナル側 (港側の北口) の改札から出た方がスムーズかと思います。
駅の改札を出たら標識に従い、すぐ目の前にあるエスカレーターで、バスターミナルがある2階に上がります。
天井の赤と黄色の模様がカラフルなバスターミナルです。
まずは案内版で、ザーンセ・スカンス行き「391番」のバスを探します。
この案内板を見ると、乗り場が「E」であることが分かります。(※2017年8月時点)
Eの乗り場まで行くと、なんともご丁寧に、ザーンセ・スカンス行きを示す看板と係員が配備されています。
おそらく観光客への配慮でしょうか。
▼数分も待てば、バスがやってきました。
バスの電光掲示板に【891 Zaandam, Zaanse Schans】と書いてあったので、「ん?391番じゃないの?!」と思い確認したところ、ちゃんとザーンセ・スカンスに向かうようです。
チケットは、バスの運転手から直接購入します。40分ほどでザーンセ・スカンスに到着です♪
バス停は村の中心部付近にありますので、ちょろっと歩けば、そこはもう村の中!
ゆかり
まずは村の中心部を散策♪
バスは、村の中心部のすぐそばに停車してくれるので便利です。
美術館の前を通り過ぎ、歩いて5分もかからないくらいで村の入口に到着します。
ゆかり
中心部には、ザーン地方特有の「グリーンの壁」に「白の窓枠」といった可愛らしい建物がたくさん並んでいます。
とりわけ入口付近と運河沿いに集中しているようです。
木靴やチーズの工房、お土産屋さん、レストランなどの建物も多数あります。
私は真っ先に、お目当ての木靴のお店へ! ザーンセ・スカンスといえばここ的なスポットです。
お店の側面の壁は、フォトジェニックスポットとして有名です。欧米人の子供が無邪気に遊んでる姿が可愛い♡
▼お店の周りは木靴のオブジェがたくさん
外観だけでなく、お店の中にも入ってみました。
可愛い木靴がずらり!もちろん、お土産として購入することもできますよ♡
靴工房も併設されており、木靴たちがどのように作られているのか、工程のデモンストレーションを見学することもできます。
靴工房を出て、再びザーンセ・スカンス村を散策♪
まるで絵本の中の世界に来てしまったかのような気分です♡
春のチューリップの季節は既に終わっていましたが、村の至るところに、チューリップのオブジェがありました。
▼自然豊かな村の風景に癒されます。
▼こんな村のド真ん中の小川に白鳥を発見
▼完全に人慣れしてるようで、餌欲しさに近づいてきます(笑)
白鳥の他にも、村の牧場には、羊・ヤギ・鶏などが放牧されていて、牧歌的な風景を垣間見ることができます。
こじんまりとした小さな村なので、小道や裏道まで隈なく散策しても、数時間で足りるかと思います。
ゆかり
運河沿いに立ち並ぶ風車めぐり
ザーンセ・スカンスといえば、もちろん風車が有名ですので、村の中心部の散策が終わったら、運河沿いに立ち並ぶ風車を見に行きましょう。
▼青い空に映えるカラフルな風車。
元々 工業地帯だったザーンセ・スカンスは、なんと全盛期には600基以上の風車があったそうですが、現在はぐぐっと減って12基のみ。
風車たちは未だ現役で稼働しているので、風車の内部に入ることができたり、内部の階段を上がって屋外に出ることもできる風車もあります。
運河沿いをお散歩し、おそらく一番奥にある風車、De Bonte Henまでやってきました。
この風車は、運河を横断できるボートの船着場でもあります。
この船に乗って、向こう岸まで渡ります。
運賃は1ユーロです。看板を見ると、10:00~17:00まで運行しているようです。
列に並んで順番待ち。私はひとり旅だったので、1人枠として早く順番が周ってきました。
ただ単に運河を横断するだけなので、乗船時間は5分もかからないくらいです。あっという間に対岸に到着!
ザーンセ・スカンスの “穴場” を散策♪
この穴場は、厳密にはザーンセ・スカンスではなく ザーンデイク (Zaandijk) という住宅街です。
運河を渡り終わった後、船の操縦をしていたおじちゃんに「どこの国から来たの?」と聞かれ、なぜそんな質問をされるのか疑問に思っていたら、日本語で書かれたザーンデイクの地図を渡されました。
▼散策の見どころが、びっしりと書かれています。
ゆかり
出発は ザーンデイク水門から。
水門付近は、家と家の間に小川が多数流れており、水辺の美しい風景を見ることができます。
街並みは、ザーンセ・スカンスの雰囲気に似ているといえば似ているのですが、私が「ここは穴場だ!」と思った理由は、あたりに観光客が全然いないということ。
いちおう8月はハイシーズンなはずなのですが、たまに住民らしき人を数人見かけるだけで、観光客は私だけ。
ゆかり
一緒に運河を渡った欧米人観光客たちは、ここを見ずして、いったいどこに行ったんですかね…?
嗚呼、もう完全に平和でしかない・・・(感動)
住民の男の子が、小川で釣りをしていました。のどかな田舎の風景ですね。
景色が美しすぎてシャッターを押しまくっていたら、なんだかんだで1時間以上経ってました(笑)
お散歩しながら鉄道駅方面へ♪
さて、ザーンデイクをたっぷり満喫したところで、ラーゲデイク通り (Lagedijk) を鉄道駅方面に向かって歩きます。
そもそも、私が船で運河を渡ったのは、対岸からザーンセ・スカンスの風車が立ち並ぶ風景を見たいと思ったからなのですが、
ラーゲデイク通りは、最も運河寄りの道ではあるものの、残念ながら、立ち並ぶ建物に隠れて運河はほぼ見えません。
たまに運河に限りなく近づける場所もあるのですが、私の想像していた風景と、何となく違ってました。
▼対岸から見たザーンセ・スカンスの風車
ただ、街並みはとても素敵です。
私が訪れた8月は、道端の至るところにあじさいが咲き乱れていました。
枯れている花もあったので、おそらく7月あたりが満開かも?
▼夢中で花の写真を撮っていると、なかなか先に進まない問題(笑)
▼オシャレなカフェやレストランもあるので、ひと息ついたり…
そんなこんなで、Julianabrug橋 (運河にかかる車も通れる大きな橋) のあたりまで戻ってきました。
橋の付け根付近にあるこの風車 (De Bleeke Dood) を通り過ぎれば、主要な見どころはほぼ見終わった、という感じですね。
あとは ザーンデイク・ザーンセ・スカンス駅 (Zaandijk Zaanse Schans) までテクテク歩きましょう。
駅員のいない無人駅で、改札もありません。
ゆかり
アムステルダムまでの帰路で、時間が余ったらぜひとも寄り道してほしい、“とある場所” が。
これが、私が帰りの交通手段に鉄道を使った理由なのです。
時間が余ったらちょっと寄り道♪ ザーンダムへ
ザーンダム (Zaandam) は、ザーンセ・スカンスとアムステルダムの間にあります。
鉄道でアムステルダムまで戻る場合、ザーンダム駅は必ず通過します。
ですので、ザーンダムに行くには途中下車するだけ。超カンタンです(笑)
このザーンダムという駅、降り立った直後から驚きの連続だったのですが、まず、駅の外観が奇抜すぎます。
色的には、ザーンセ・スカンスと同じ「緑」と「白」の系統の建物なのですが、こちらはかなり近代的な雰囲気ですね。
▼そして極めつけは、この強烈な存在感を放つ建物。
いくつもの家が積み重なった超大胆なデザインに、思わず、口があんぐりと開きそうになりました。
この建物、インテル・ホテルズ・アムステルダム・ザーンダム (Inntel Hotels Amsterdam Zaandam) という4つ星のホテルなのです。
どうみてもホテルとは思えない外観ですが、ちゃんと宿泊施設として機能しており、12階建て・160室の部屋があります。
いったい内部はどうなってるのかと気になった私は、宿泊客でもないのにさっそく潜入を試みました(笑)
▼こちらがインテル・ホテルズの入口です。
意外にも、内観は至ってフツーというのか…、モダンなデザインとなっています。
▼こちらは入口付近のレストラン
本当は客室も見てみたかったのですが、さすがにやめました(笑)
またオランダを訪れる機会があったら泊まってみたいホテルです。
ゆかり
さいごに
私のような弾丸旅の人や、タイトな旅程の人にとっては、ザーンセ・スカンスは「古き良きオランダ」を満喫するためにピッタリの風車村です。
アムステルダムから少し足をのばして郊外に出るだけで、オランダの原風景をギュッとひとまとめにしたような景色を堪能することができますよ♡
アクセスの良さや、施設の充実度から見ても、かなり魅力的なザーンセ・スカンス。ぜひ訪れてみてください♪
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