ここに行くためにポーランドに来た!といっても過言では無いくらい、ずっと行きたいと思い焦がれていたザリピエ村。
2006年に日本のテレビ番組あいのりで取り上げられ、ガイドブック等にも掲載されているのですが、
そもそも「ポーランド」という国そのものが、日本人にとってはメジャーではないので、まわりの旅友たちの知名度はいまひとつ。。。
でもでもでもっ!こんなにメルヘンチックで可愛すぎる村、女性だったらきっと心ときめくはず…!
ということで、この記事では、そんなザリピエの魅力を大公開しちゃいます♡
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可愛いお花模様の村、ザリピエとは?
ザリピエ(Zalipie) は、ポーランドの古都クラクフから約70km東に行ったところにある小さな村です。
お花模様が施された可愛いらしい家並みが話題を呼び、近年ペイントアートの村として知られるようになりました。
ザリピエ村のペイントアートの歴史は、19世紀後半頃から始まりました。
寒さの厳しいポーランドにおいて、ストーブは欠かせない暖房器具だったのですが、貧しかったこの地方では煙突のある暖炉がなかったため、
冬になると、ストーブの煙で壁や天井が煤で真っ黒になってしまったのです。
それを嫌がった一人の女性が、「汚れたところにお花を書いて隠しちゃえばいいじゃないっ」というアイデアを閃いたのがすべての始まりです。
煤の汚れを隠すと同時に「春にお庭に咲いているお花が1年中見れたらいいな」という想いも込めて、
その後、村のあちこちの民家に鮮やかな花柄が描かれるようになりました。
ザリピエでは、毎年6月にペイントアートコンテストが開かれており、このペイント文化に対する住民の関心の高さが伺えます。
人口750人ほどの小さい村は、一人の女性のアイデアにより、今では世界中から観光客が訪れる村へと変貌しました。
▼ザリピエまで公共交通機関を使って行く方法については、こちらの記事にまとめています
クラクフからザリピエ村への行き方~鉄道&バス利用~
ザリピエ村の見どころ
では、ここからはザリピエの見どころを、私の自作の地図と共に紹介します。
タルヌフからミニバスで来た場合、地図のバス停(行き)の部分で降ろされます。すると、このような案内板▼があります。
私は、文化センター方面(右側)から反時計回りに周りましたが(=教会から先に行くルート)、お好きなほうでいいと思います。
文化センターの公式サイトに花模様の建物がある場所の地図が掲載されているのですが、
レンタカーでも使わない限り、これだけの広域を徒歩で周るのは不可能なので、私の自作の地図の赤い星印★の場所の範囲が現実的かと思います。
文化センター (Dom Malarek)
ザリピエの観光案内所的な役割を担っています。村のペイントアートを守る&広めるために設立されました。
▼玄関ホールからザリピエ感満載です(笑)
入って右の突き当りにある部屋が観光案内所で、いろいろ質問しようと意気込んでたのですが、スタッフの誰一人として英語は通じず(笑)
なので、Google翻訳を使って会話してました。
▼ペイント体験もできます(要:事前問い合わせ)
▼こじんまりとしたホールもお花模様
休憩スペース(ベンチ)も充実しているので、歩き疲れたらここでひと休みするのが◎
そもそも、ザリピエはポーランド人の中でもそこまで有名な村ではなく、
この文化センターも、たまに団体観光客や自家用車で訪れているファミリーをちらほら見かけるくらいで、観光地にありがちな混雑とは完全に無縁です。
夏のハイシーズンですらこんな感じなので、自然に囲まれながらのんびりリラックスできます♡
▼こんな可愛すぎる日時計見たことない・・・!♡
▼ベンチにもお花模様!!だいぶ剝げてきてるけど(笑)
なんだかんだフォトスポットが多いので、けっこう長居しちゃいました。
▼文化センター(Dom Malarek) 営業時間
【5~9月】月~金:8時~18時、土日:11時~18時
【10~4月】月~金:8時~16時
フェリツィア・ツリウォヴァ博物館 (Zagroda Felicji Curyłowej)
観光客ならば、誰もが必ず立ち寄るであろう博物館(通称:ミュージアム)です。
ザリピエを有名にした人気作家のフェリツィア・ツリウォヴァさんが暮らした家が、そのまま博物館として一般公開されています。
内部は、彼女が描いた花模様で溢れており、民族衣装等が展示されていたりするのですが、
私が行ったときは、長期のリノベーション工事に入っており閉館中でした。(2017年6月16日~2018年末迄)
▼閉店ガラガラ(号泣)
個人的におすすめなのが、ミュージアムの目の前にあるこちらの建物▼
Googleマップで調べても店名が出てこなかったのですが、個人的に、ここがいちばん心ときめいたスポットでした♡
クラクフで調達した民族衣装を活用するときがやってきた・・・!(笑)
カラフルなお花模様のペイント、赤いベゴニアの花、カボチャのディスプレイ…等々、すべてが可愛い♡♡
▼建物の中は、展示場 兼 ショップとなっているようです。
▼ザリピエらしいテイストのお花ペイント小物が売られており、売れ行きは上々な模様
看板には「EVERY MONDAY CLOSED」と書いてあったので、ここに行きたいならば月曜日は避けましょう。
ショプカ農園 (Educational farm Grzegorz Trójniak)
村の中心部からは離れた場所にある為、時間が無ければすっとばしてください。
住民の方が個人的に運営しているプライベートな博物館です。
▼自然の植物と、建物の手書きの花模様が、イイ感じにマッチしてますね♡
ショプカ(ポーランド語:szopka)とは、イエス・キリストの生誕場面を再現したクリスマスハウスのことです。
中に入ると、このようにカラフルなセットがありました。
▼私が着てた民族衣装と同じテイストのジャケット(写真右)が!
▼お土産売り場もあるので、花模様の小物が買いたい!という方は要チェック
▼この鶴の置物、車のタイヤを割いて作られているのですが、ザリピエの様々なお家で見かけました。流行ってんの?
▼こんな可愛い花模様のブランコがあったら、ついつい乗っちゃうよね(笑)
農園に置かれていたノート(サイン帳)の過去ページを遡ると、高頻度で日本語のメッセージがありました。
お盆休み期間にもかかわらず、ザリピエで日本人らしき人には会わなかったのですが、日本人がよくここを訪れているのは間違いないようですね。
聖ヨゼフ教会 (Kościół w Zalipiu)
こちらの教会、外観はレンガ造りの至ってフツーの教会なのですが・・・
教会なのにめちゃくちゃ可愛い!もはや期待を裏切らないザリピエ感!!!(笑)
ヨーロッパの教会って、煌びやかでゴージャスな内装なものがほとんどなのですが、さすがザリピエ・・・斜め上をいく可愛さ(笑)
▼入口から入ってすぐ左に、さりげなく小部屋があるのですが、ここは必見です
きゃ~っ♡♡ 花、花、花のオンパレード!!!
余談ですが、神父さんは花模様の服を着てミサを行っているようです。
「俺はこんな可愛い服着るなんて嫌じゃ~!!!」っていう反論とか出ないんかな(笑)
▼また、この教会の向かい側にある消防署(Remiza)も花模様なのです!!!
もちろんリアルな消防署ですよ!いや~~徹底してますねぇ(笑)ここまでくると感心してしまう。。。
ダヌータさんの家
ダヌータ・ディモン(Danuta Dymonowa)さんというおばあちゃんが住むこのお家、旅行者の中ではかなり有名で、
ザリピエに行った方のブログを見ていると、「観光客が家の前を通りかかると、ダヌータさんがおいでおいでと手招きして家に招待してくれる」との口コミが多数。
私が行ったときも、おいでおいで~!どうぞどうぞ~!といったような歓迎を受け、中に入らせていただきました。
いちおう一般的な民家なはずなのですが、もはや完全に観光スポット化しており、
家の前には頻繁に車が停まり、多くの旅行者たちが吸い込まれるように家の中に入っていきます。
▼お庭が広くて、離れの建物も花模様♡
▼こちらの女性がダヌータさんです
1階部分を観光客に開放しており、2階はプライベートスペースのようです。
娘さんとお孫さんらしき方もいらっしゃいました。
▼あふれんばかりの鮮やかな小物たち。可愛いすぎる~!♡♡
ダヌータさんの家は日本のガイドブックにも載っており、日本人旅行者の誰かが渡したのか、そのガイドブック本が机の上に飾られていました。
また、お花模様の小物も多数売られていました。
これだけたくさんの旅行者が訪れている場所とはいえ、見知らぬ人(=私)を家に招いていただいたお礼の気持ちも込めて、
お花模様の小物を購入、もしくは気持ち程度のチップを渡すのがマナーだと思います。
私はお土産用に小物を購入しました。
可愛らしい民家たち
ダヌータさんのお家以外にも、ザリピエでは可愛らしいお花模様の民家をたくさん見かけました。
個人的にこのお家がお気に入り♡私もこんな可愛いお家に住みたい~♡
▼ここも民家とは思えないくらい可愛い・・・♡
▼そして庭に大きな白鳥がおる・・・!え?飼ってるの??
田舎で土地が豊富?なのか、ザリピエ村の家は1軒1軒の敷地面積が広く、庭の門からペイントされた建物までの距離が遠いケースが多かったです。
あと、番犬を飼っている家も多く、道を歩いてるだけで激しく吠えられます。
でもでも、どうしても可愛いお家を近くで見たい…!と思った時は、
住民の方に写真を撮っても良いかを尋ね、許可をとって敷地内に入らせていただきました。
家の中まで招き入れてくれたのはダヌータさんのみでしたが、庭の中までならば、快くOKしてくださる住民の方が多かったです。
お家が可愛いすぎるあまり、ついつい忘れてしまいがちなのですが、もちろんそこは人が住んでいる=プライベートな空間です。
無断で庭に入る等々の行為は絶対にやめましょう。
有名な廃墟
このお家、多数のガイドブックに掲載されており、ザリピエ村のことを知っている人なら、誰でも一度は見たことあるのでは?というくらい有名な建物です。
ガイドブックには「普通の民家」と記載されていますが、私が訪れたときは人が住んでいるような形跡はなく、廃墟となっていました。
このお家以外にも、廃墟となった家を何軒か見かけたのですが、廃墟のわりに保存状態が良く、誰かが定期的に塗り替えて管理しているのでは?と疑問を覚えるほどでした。
工房 (Malowany Miś)
時間が無い方はすっとばしてもいい場所だとは思いますが、Googleマップ上に「インターネットショップ」と記載されていたのが気になって行ってみました。
ショップというより「工房」的な施設で、この水色の作業場▼で、何名かの女性たちが黙々とペイントを施していました。
植物が育ちすぎて、建物の「ZALIPIE」という文字が葉っぱに隠れて見えない(笑)
店舗販売は行っていないようで、販売スペースらしき場所は見当たらず。でも可愛い♡
この工房の横には小川が流れていて、そこにかかっている橋が、これまた花模様のペイントが施されていて可愛いのです。
ネット上で、この橋の上を人が歩いている写真を何枚も見かけたのですが、現在はロープが張られて立入禁止のようです。。。
仕方なく車道からズームして撮りました(笑)
ザリピエ村で唯一の民宿
クラクフからの日帰りで訪れる人が多いザリピエですが、余裕があれば1泊してみるのもいいかもしれません。
ザリピエには、村に1軒だけ Gościna u Babci という民宿があります。
門が閉まっていた & 人を呼んでも応答が無かったので、外観しか見れませんでしたが、
もし今度ザリピエに行く機会があったら、私も泊まってみたいなぁ♡
- 公式サイトはこちら>>Gościna u Babci
また、私が訪れた8月中旬は、民宿の隣に綺麗なお花畑が広がっていました。
開花のピークは過ぎており、よくよく見ると枯れている花も多かったですが、やっぱり、リアルなお花も素敵ですね♡
ザリピエ村観光の注意点
ザリピエ村を訪れる前に、旅行者のブログを読み漁っていたところ、
- 行くまでが大変
- かなり手ごわい村
- 相当強運が無いと大変な思いをする
等々の書き込みを多数見かけました。
しかし、実際にザリピエ村を訪れた私としては、
正確には、「事前リサーチを怠ると大変な思いをする」が正しい表現かと思います。
とりわけ、クラクフから日帰りで訪れる方は要注意で、計画無しにふら~っと訪れようもんなら、最悪の場合 、その日中にクラクフまで帰れなくなってしまう可能性もあります。
気をつけるポイントさえ押さえておけば、ザリピエは個人旅行でもじゅうぶんに楽しめますので、下記注意点をしっかりと頭に叩き込んでおきましょう!(笑)
注意点①:帰路のミニバスの本数が少ない
これは田舎あるある(笑)なのですが、とりわけ帰路に関しては、ミニバスの本数がかなり減ります。
ド田舎なので、タクシーは皆無(=一度も見かけなかった)ですし、
そもそも普通の車ですらめったに通らないような交通量の少ない道なので、ヒッチハイクも難しいと思います(やったことないけど。)
限られた便を乗り過ごしてしまうことが無いよう、計画的に周りましょう。
▼詳しくは、こちらの記事にまとめています
クラクフからザリピエ村への行き方~鉄道&バス利用~
注意点②:レストラン&売店が無い
いちおう観光地(?)なのにマジかよ!という感じですが、ザリピエにはお店が一切ありません。
田舎なので、レストランが無いのはまあ分かるとしても、売店が無いのはイタいです(号泣)
つまり、食べ物どころか、飲み物すら買えないということです。
緯度が高めのポーランドですが、私が訪れた8月は汗をかくほど暑かったので、とりわけ夏場は飲み物を多めに持参しましょう。
▼私は、クラクフのコンビニでパン & お菓子を購入して持っていきました
あと、これも忘れがちなのですが、店が無いということは、つまり「気軽にトイレが借りれない」ということ。
お腹空いた~とか、喉乾いた~とかだったら最悪我慢できますが、トイレとなると、とりわけ女性は死活問題…。
文化センター(Dom Malarek)には、無料で自由に使えるトイレがありますので、必ずここで済ませておきましょう。
また、経由地のタルヌフ駅内にもトイレがあり、有料ではありますが、利用しておいて損は無いです。
注意点③:見どころが点在しており、とにかく歩かされる
地図上で見ると、そこまで広そうに見えないザリピエ村ですが、見どころは広範囲に点在しております。
(=残念ながら、お花模様の家が密集してる訳ではない)
これも田舎あるある(笑)なのですが、1軒1軒の家同士がかなり離れているので、とにかく歩かされます。
▼田舎すぎて家と家の間が何もない…(笑) かつ、ほとんど人や車も通らない
前述した通り、帰路のミニバスの本数は限られておりますので、
村内の移動に時間がかかるということも加味しつつ、余裕をもってバス停に辿り着くようにしてください。
ちなみに、ザリピエ村観光の所要時間(徒歩で周る場合)の目安はこちらです。
- 男性:約2時間
- 女性:約3時間
- カメラ女子:約4時間~エンドレス∞(笑)
どこまで細かく&広範囲に周るかにもよりますが、ざっくりこんな感じでしょうか。
私は、鬼のように写真を撮りまくってたので(笑)、2日間 日帰りで通って計8時間くらいでした(白目)
完全に女性ウケ(女性寄り)の観光地なので、男性がザリピエに来てどこまで楽しめるかは謎ですが、
とにかくお家が可愛すぎて、写真を撮ってるとなかなか先に進まない問題が発生しますので、とりわけカメラ女子の方々は、いろんな意味で気をつけてくださいね(笑)
* … * … * … * …*
以上が、ザリピエ村の歩き方&見どころまとめでした。
私の中で、世界の可愛い村ベスト5 以内にはランクインしてるので(笑)、とりわけ女性にはぜひとも訪れてほしいです。
それでは良い旅を~♪
▼ザリピエまで公共交通機関を使って行く方法については、こちらの記事にまとめています
クラクフからザリピエ村への行き方~鉄道&バス利用~▼ザリピエに現地ツアーで行く方法については、こちらの記事にまとめています
ザリピエに現地ツアーで行く方法~ツアーのメリット&デメリットを解説~