海外旅行にWiFiをレンタルする際によくある悩みが、「通信容量プランの目安・選び方が分からない」ということ。
前提として、海外WiFiは使い放題ではないため (※無制限プランを除く)、規定の通信量の上限を超えて利用してしまった場合、速度制限がかかったり、回線が停止してしまいます。
かといって、必要以上に容量の大きいプランを選択してしまうと、高いレンタル料を払ったのにもかかわらず、容量を余らせてしまいます。
つまり、自分にとって最適な通信容量が分からないまま、深く考えずに申し込んでしまうと、後々 後悔することになるかもしれません。
そこで、この記事では、過去に海外で15回以上WiFiをレンタルしてきた私が、自らの実体験を元に、通信容量プランを選ぶ際の目安・ケース別におすすめ容量プランを解説します。
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まず 結論から言うと、あなたにおすすめのWiFiレンタルは、下記の2ステップで分かります。
- 通常プラン:300MB~350MB
- 大容量プラン:500MB~600MB
- 超大容量プラン:1GB~
- 無制限プラン
~おすすめプラン早見表~
通常プラン | 大容量プラン | 超大容量プラン | 無制限プラン | ||
最低限のネット利用 | 1人 | 〇 | |||
2人 | 〇 | 〇 | |||
3人~4人 | 〇 | 〇 | |||
5人以上 | 〇 | ||||
地図アプリ・SNS利用 | 1人 | 〇 | |||
2人 | 〇 | ||||
3人以上 | 〇 | 〇 |
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- jetfi (ジェットファイ) → コスパ高!安い上にスペックが平均点以上
- グローバルWiFi ・イモトのWiFi → 渡航中に通信容量の追加購入 (チャージ) ができる
では、詳しい内容は本文で解説していきますね^^
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海外WiFiレンタルの通信容量 (MB / GB) とは
海外WiFiレンタルは、インターネットを制限無く利用できるか否かによって、
- 容量制限有 (通常プラン / 大容量プラン / 超大容量プラン)
- 容量無制限
の2つに区分されます。
容量に制限がある場合、その会社ごとに上限のルール (例:1日あたり〇〇MBまで) が決まっています。
参考までに、各WiFi会社の通信容量プランをまとめると、下記のようになります。
jetfi | グローバルWiFi | イモトのWiFi | |
通常プラン | 350MB | 300MB | ー |
大容量プラン | 500MB | 600MB | 500MB |
超大容量プラン | 1GB | 1.1GB | 1GB |
容量無制限プラン | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
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※1日あたりの通信容量の上限です。また、容量が余っても翌日に繰り越すことはできません。
※イモトのWiFiは大容量がスタンダードな為、通常プランがありません (但し、国によっては 400MB / 3日)
最新の料金・対応国をチェックしたい方は、公式サイトですぐに確認できます
※もちろん、通信容量の大きさに比例して、レンタル費用も上がります。
現時点でどれくらいの容量を使ったか (累計で利用したMB数) は、WiFiルーターの液晶画面 等で確認できます
▼jetfi (ジェットファイ) の例
(※WiFi会社によっては、残量の確認ができない場合もあります)
海外WiFiレンタルの通信容量の目安
例えば グローバルWiFi公式サイトには、通信容量の目安として下記▼のような記載があります。
300MB | 600MB | 1.1GB | |
WEB閲覧 | 約370ページ | 約750ページ | 約1,500ページ |
Google Map | 約40分 | 約1時間30分 | 約3時間 |
メール送信 | 約120通 | 約250通 | 約500通 |
LINE (チャット) | 約7,500通 | 約15,000通 | 約30,000通 |
LINE (音声通話) | 約5時間 | 約10時間 | 約20時間 |
Skype (音声通話) | 約4時間20分 | 約8時間50分 | 約17時間40分 |
Skype (ビデオ通話) | 約50分 | 約1時間40分 | 約3時間 |
Instagram閲覧 | 約30分 | 約1時間 | 約2時間 |
YouTube閲覧 | 約10分 | 約20分 | 約45分 |
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※あくまでも一般的な利用を想定した目安となります。接続環境によっては、データ通信量が変動することもあります。
※通信容量を大きく消費するアプリは太文字で記載しています。
あくまで私の体感ですが、実際に利用してみて、Google Mapは上記表の目安時間よりも長く使えるのでは?と思いました。
Google Mapはオフラインでも使えますが (※事前にデータのダウンロードが必須)、一部の機能が制限されたり、場所によっては地図が上手く開けないときがあるので、やはりWiFi環境は欠かせません。
また、地図アプリに限らず、常に位置情報を受信する系のアプリはかなり容量を食うので注意が必要です。
SNSの中でも Instagram (写真投稿が主体のサービス) は要注意で、多数の写真閲覧を行うと、ファイルの読み込みにかかるデータ通信量が膨れ上がります。
ケース別おすすめ容量プラン
では、上記の通信容量の目安を踏まえて、海外WiFiレンタルのおすすめ容量プランを、ケース別にご紹介します。
ケース①:必要なときに最低限ネットが使えればよい
必要なときにネットが使えないのは困るので、最低限のネット環境を担保しておきたい、というライトユーザーは、通常プラン (300MB~350MB) で十分でしょう。
容量が少ない代わりに、レンタル料を安く抑えることができます。
- 必要なときにサクッと調べ事 (WEBページの閲覧等) をする程度
- 地図アプリはたまに開く程度
- SNSもたまに開く程度
- 動画は見ない
※ひとりで利用することを想定
- グローバルWiFi の300MBプラン
- jetfi (ジェットファイ) の350MBプラン
ケース②:通信容量を大きく消費するアプリを利用する
地図アプリ (Google Map)・SNS (とりわけInstagram) を頻繁に利用する方は、
大量のデータ通信を伴う可能性がある為、大容量プラン (500~600MB) がおすすめです。
私の場合、旅先ではGoogle Mapを開きっぱなしで移動・観光する為、過去にレンタルした際、300MBでは足りませんでした…。
- 地図アプリを頻繁に利用
- Instagramの閲覧・写真の投稿・ストーリーの更新を頻繁に行う
- 動画は見ない
※ひとりで利用することを想定
- jetfi (ジェットファイ) の500MBプラン
- イモトのWiFi の500MBプラン
- グローバルWiFi の600MBプラン
動画視聴 (YouTube) を行う方は、大容量プランでも足りなくなる可能性がある為、超大容量プラン (1GB~) または 無制限プランがおすすめです。
ケース③:複数人でシェアして使う
大半のWiFiレンタルは、スマホ・PC等の電子機器を、一度に5台まで同時接続可能ですが、
シェアする人数が多くなればなるほど、1人あたりが使える容量は減ってしまいます。
複数人でシェアする場合、大容量・超大容量・無制限プラン または 複数台レンタルがおすすめです。
選択肢1容量の大きいプランを1台レンタルしてシェア
→ メリットは、荷物 (WiFiルーター等) が少なくてすむこと
選択肢2容量の小さいプランを複数台レンタルする
→ メリットは、別行動をしてもいつでも連絡が取り合えること
※WiFiルーターは電波が届く範囲 (数m~数十m程度) が限られるので、別行動をしてしまうと、離れた人には電波が届かなくなってしまいます。
- グループ旅行 (友人旅行・家族旅行等)
- (ケース①・ケース②で紹介した通信容量の目安) × (人数分)
ネットを頻繁に利用する or 大人数でシェアする場合は、無制限プランがおすすめです。
「自分が使いすぎて速度制限がかかってしまったら、他の人に迷惑がかかるかも…」なんて気遣いは一切要りません。
容量を気にせず、心置きなく使えるのが最大のメリットです。
レンタル料は高くなりますが、割り勘すればコスパのよいプランだと思います。
無制限に使える海外WiFiレンタルを比較!使い放題のメリットとは?※WiFi会社・渡航先によっては、無制限プランの取り扱いが無いケースもあります
ケース④:必要に応じて通信容量を追加購入 (チャージ) したい
前提として、海外WiFiレンタルは利用日数に応じた定額制 (=使っても使わなくても一律の料金を支払う) のサービスです。
しかし、私の経験上、実際に使ったデータ通信量は、日によって差が出てくることが多く、
例えば 遠方の国 (ヨーロッパ・アフリカ・南米) に行く場合、初日と最終日は飛行機移動で大半が空の上。ほとんど通信しないまま、1日が終了します。
逆に、スマホを片手に地図アプリを開きっぱなしで動き回った日は、たくさんの通信容量を消費します。
旅行の計画を立てた際、「これは日によって利用差がありそうだな…」と思ったあなたにおすすめなのが、必要に応じて通信容量を追加購入(チャージ)する方法です。
仮にその日の契約容量を使い切ってしまったとしても、追加購入を行えば速度制限が解除されるので、再び快適なインターネット利用が可能となります。
「予想以上に利用しすぎて、途中で1日分のデータ通信量を使い切ってしまったらどうしよう…」という不安から、必要以上に容量の大きいプランを選択する必要はありませんよ!
- たくさん通信しそうな日とそうでない日が明確
- 初海外で、そもそもどれくらいの頻度でWiFi環境が必要になるのか、見当もつかない
渡航中に通信容量の追加購入ができるサービスを行っているのは、グローバルWiFiとイモトのWiFiで、各社の特徴をまとめると下記のようになります。(※2020年2月時点)
グローバルWiFi | イモトのWiFi | ||
追加購入できる容量 | 500MB または 1.1GB | 500MBのみ | |
追加料金 (500MBの場合) | 通常プラン (300MB) の方 | 650円 | 500円 |
大容量プラン (600MB) の方 | 500円 | ||
超大容量プラン (1.1GB) の方 | 400円 | ||
追加容量の翌日繰り越し | 可 | 不可 | |
対応国 | 82ヶ国対応 (※注) | 56ヶ国対応 (※注) |
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※グローバルWiFiは、申し込み時に選択した通信容量プランによって、追加料金が異なります。
~対応国であってもチャージ機能が利用できないケース~
- チャージ機能に対応していない端末 (WiFiルーター) が届いた場合【2社共通】
→サポートセンターに問い合わせたところ、申込時に「ご要望欄」「備考欄」等のスペースに、利用可の端末を希望する旨を記載すれば、優先的に貸出し可能だそうです。(※ただし2社共に確約は出来かねます)
- 3G (中速) プランを利用の場合【グローバルWiFi】
- 海外現地受取を選択した場合【グローバルWiFi】
- 空港カウンターで申し込みをした場合【イモトのWiFi】
要注意!海外WiFiレンタルの容量に潜む落とし穴
ここからはかなり重要なことを書くので、どうか最後までお目通しください。
旅行者の場合、旅先でインターネット通信をする際に、スマートフォンを利用する方が大半かと思いますが、
海外にスマホを持っていく際は、出発前に その設定を見直す必要があります。
今ドキのスマホはかなり高性能な為、そのままの状態で海外に持っていくと、勝手に現地の電波を探し当てて送受信を行い、高額請求の原因となります。(いわゆる “パケ死“)
ですので、海外旅行中は「スマホを機内モードにしておく」というところまでは、ご存じの人も多いかと思います。
確かに、機内モードにしてしまえば、日本で利用している携帯電話会社から高額な費用を請求されることはありませんが、正直なところ、それだけでは不十分です。
以下に、必要な設定項目を簡単にまとめてみました。
- iCloudバックアップをOFF*
- iCloud写真、マイフォトストリームをOFF*
- iOSアプリ (iTunes Store と App Store) の自動ダウンロードをOFF
- ソフトウェア・アップデートの自動アップデートをOFF
- App (アプリ) のバックグラウンド更新をOFF*
- モバイルデータ通信をOFF (合わせてWiFiアシスト、データローミングもOFF)*
- クラウドストレージサービスをOFF (例:ドコモクラウド、au Cloud、Googleフォト、Dropbox等)
- アプリの自動更新をOFF
- モバイルデータ通信をOFF
詳しい設定方法については、こちらのページをご覧ください
海外WiFiレンタルを始めてご利用されるお客様へ (iPhoneユーザー用 / Androidユーザー用)
これはグローバルWiFi公式サイトの例ですが、各WiFi会社の公式サイト または 取扱説明書に、このような記載があります (※書いてある内容はほぼ同じです)
スマホに詳しい人は、もうお分かりかと思いますが、これらは、
- 自動的にインターネット上にデータを保存してくれたり
- 自動的にデータを最新のものに更新してくれたり
する便利な機能なのですが、その反面、意図しない大容量通信を引き起こす可能性があります。
つまり、自分の中ではネットを使用していないつもりでも、その背後で大容量通信が発生しているのです。
普段の生活では、モバイルデータ通信を節約するために、自動更新やバックアップは自宅や職場のWiFi環境下のみで行う設定にして、賢い使い方をしている人もいらっしゃると思いますが、
海外WiFiをレンタルした場合、その使い方が仇となってしまうこともあるのです。
これは脅しではなく、上記の設定を忘れると、いとも簡単に規定の通信量の上限を超えてしまいます。
アプリの自動更新は、1アプリで100MBを超えることも珍しくないですし、スマホの写真をiCloudに自動バックアップすれば、500MBくらい簡単に超えます。
あとで後悔しないためにも、出発前に適切な設定を行いましょう。
日本に帰国したら、同様の操作で 変更した設定を元に戻しましょう。 出国前に、何を変更したかをメモに残しておくことをおすすめします。
最後に
この記事では、海外WiFiレンタルの通信容量プランを選ぶ際の目安について解説しました。
スマートフォンの適切な設定を行った上で、という条件の下、おすすめプランは下記です。
- 通常プラン:300MB~350MB
- 大容量プラン:500MB~600MB
- 超大容量プラン:1GB~
- 無制限プラン
~おすすめプラン早見表~
通常プラン | 大容量プラン | 超大容量プラン | 無制限プラン | ||
最低限のネット利用 | 1人 | 〇 | |||
2人 | 〇 | 〇 | |||
3人~4人 | 〇 | 〇 | |||
5人以上 | 〇 | ||||
地図アプリ・SNS利用 | 1人 | 〇 | |||
2人 | 〇 | ||||
3人以上 | 〇 | 〇 |
横にスクロールしてご覧ください
- jetfi (ジェットファイ) → コスパ高!安い上にスペックが平均点以上
- グローバルWiFi ・イモトのWiFi → 渡航中に通信容量の追加購入 (チャージ) ができる
WiFiレンタルの申込みは、各公式サイトより受け付けています
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