船旅において、寄港地での滞在時間はものすごく短いです。
ピースボートの場合、ほとんどの寄港地は朝に入港して、その日の夕方~夜にかけてすぐ出港してしまいます。
ですので、
- ゆっくりと滞在したい国がある場合
- クルーズでは行かない場所(内陸部)にも行きたい場合
は、オーバーランドツアー or 離脱するという選択肢もあります。
本記事では、船を一時的に離れる方法と、そのメリット&デメリットについて解説します。
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オーバーランドツアーとは?
ピースボートのツアーの中でも、飛行機での移動を伴うツアーを指します。
その例として、私が参加した77回クルーズのオーバーランドツアー(インド)を挙げます。
シンガポールからインドまでは、船で行くと1週間程度かかるのですが、
オーバーランドツアー参加者は、飛行機を使ってお先にインドにひとっ跳び!
移動時間が短縮され、陸に居られる時間が延びるのです。
- 他の乗船者達:9月3日(シンガポール)→船→9月8日(インド)
- ツアー参加者:9月3日(シンガポール)→飛行機→9月4~8日(インド)
他にも、ピースボートのツアーで若者に人気の『カンボジア地雷検証ツアー』は、
- 他の乗船者達:8月30日(ベトナム)→船→9月2日(シンガポール)
- ツアー参加者:8月30日(ベトナム)→飛行機→8月30日~9月2日(カンボジア)→飛行機→9月2日(シンガポール)
このような感じで、飛行機を使って様々なスポットを周るオーバーランドツアーはたくさんあります。
(※クルーズによって内容や費用は異なる)
離脱とは?
私がピースボートで初めて耳にしたこの言葉。
一見、ピースボートの船旅を終えるかのように思えますが、そうではありません。
離脱とは、「とある寄港地で一時下船して船を離れ、別の寄港地で再び船に合流する」ことです。
要は、上記で説明したオーバーランドツアーとほぼ同じようなことです。
異なる点としては、
オーバーランドツアー
飛行機・ホテルなどの手続きは、すべてジャパングレイス(旅行会社)任せ。
離脱
すべて自己手配。お金を払えばジャパングレイスが代行してくれるらしいのですが、費用が非常に高額とのウワサも。
ちなみに、私はヨーロッパで9日間船を一時離脱しました。
77回クルーズだけに限らず、ヨーロッパ圏航路のクルーズは、たくさんの若者が船を離脱していたようでした。
離脱をする手順
【1】レセプションで離脱の申請用紙をもらい、必要事項を記入後提出
仮に団体で離脱する場合でも、1人1部ずつ記入します。内容は、どこで下船してどこで合流するか、等々。
知らない人も多いのですが、離脱するには別途費用がかかります。
- 一時下船手配手数料:1人2000円
- 寄港地入出国諸費用:下船地・乗船地によって異なる(私の場合はたしか5000円?くらい)
申込みは、離脱日より5日前までに必ず行いましょう。
それを過ぎると、上記の「一時下船手配手数料」が、2000円からどんどん跳ね上がります。
- 4~3日前:5000円
- 2日前:10000円
- 前日:15000円
- 当日:20000円
【2】当日、パスポートをレセプションで受け取り、離脱
離脱中、パスポートを紛失しないようにしっかりと管理しましょう。
【3】船に合流する前日に、船の入港時間や港の場所を船舶代理店に電話で確認
船旅ですので、天候により進路に遅れが生じる場合もあります。
念のため、船の状況を確認しておく必要があります。
【4】船に合流する。
離脱者の帰船リミットは、通常の乗船者たちより2時間ほど早まります。
例えば、帰船リミットが10時の場合、離脱者は8時に船に戻らなければなりません。
また、離脱する寄港地 & 合流する寄港地のオプショナルツアーには参加することができません。
私の離脱とそのルート
参考までに、私はこのようなルートで船を離脱しました。
船では行けないような内陸部をメインに弾丸で周ってます。
【船:緑色】アテネ→ローマ→カンヌ→マルセイユ→バルセロナ
【私:赤色】アテネ→ローマ→ナポリ→ベネチア→パリ→モンサンミッシェル→パリ→バルセロナ
ローマ←→ナポリ間以外は、すべて飛行機(LCC)で移動しました。
ヨーロッパは陸続きの大陸なので、夜行バス・夜行列車などを使って移動している子もいました。
離脱する際の航空券&ホテルの予約はいつ?
離脱する際、航空券っていつ取ればいいの?とよく聞かれるのですが、
私は「離脱する意思が固まったら、すぐにでも予約したほうがいい」派です。
何故かというと、一般的に航空券は出発が近づけば近づくほど値段が上がっていくからです。
また、便によっては満席になってしまう恐れもあります。
私は、名古屋Pセンのボランティアスタッフ仲間と一緒に離脱計画を練り、離脱日より約4か月前に航空券を買いました。
しかし、周りの友人を見てると、船に乗って出会った友人と離脱(航空券購入は出港後)、というケースが多かったように思います。
出港前に航空券を取る場合
メリット
航空券代が安い
デメリット
もし、船が天候により1日でも遅れた場合、取ったチケットが紙切れとなる可能性もある。
離脱日ギリギリ or 離脱中に航空券を取る場合
メリット
天候にる入港遅れでチケットが紙切れになるリスクは少ない。
デメリット
航空券代が高くなる(※逆に、当日だと安くなるケースもある?!)
航空券を取る為にはネットを利用しなくてはいけないが、船内でのネット通信料は超高額 (90分3500円)
▼宿に関しては、離脱中にホテル予約サイトを使って予約しました。
【初心者向け】海外ホテルの予約方法~ホテル選びのポイントとは?~
離脱のデメリット
離脱した身で言うのも難ですが、個人的な意見を書くと、
せっかくピースボートという船旅に参加したのなら、離脱などせず船の旅を楽しんだほうがいいのではと思います。
離脱をすれば、陸の滞在時間を延ばすことができるというメリットもありますが、逆にデメリットも多いのです。
デメリット①:お金がかかる
極力安い航空券&ホテルに泊まったつもりだったのですが、なんだかんだでヨーロッパの離脱だけで15万ほど飛びました。
もし離脱をしなければ、船という名の「食事付ホテル」の恩恵を受けられたにも関わらず、それを9日間分もドブに捨てたのです。
当たり前ですが、離脱中に船に居なかったとしても、部屋代・食事代・その他サービス代金は戻ってきません。
デメリット②:限られた人間としか関わることできない
ピースボートの良さは、千人以上もの乗客・スタッフとの「出会い」&「関わり」です。
しかし、船を離脱してしまうと、その期間は一緒に離脱したメンバー数人としか関わることができません。
(陸にいる期間が長い分、現地の人との出会いは多くなりますが…)
デメリット③:船でしか行けない場所もある
私が、ヨーロッパで離脱ようと思った理由は、
せっかくヨーロッパに来たんだから、港じゃなくて内陸のほうまで周ってみたい!というようなものでした。
また、当時はカンヌ(モナコ)やマルセイユ(フランス)などの寄港地に、全く魅力を感じませんでした。
(フランスといえばパリでしょ!というミーハー状態。笑)
しかし、冷静になってよくよく考えてみれば、私が離脱して行ったパリやモンサンミッシェルなどは、日本人がよく行くメジャーな観光地です。
正直、べつに「今」行かなくとも、卒業旅行や新婚旅行で訪れるチャンスもあるはずなのです。
最後に
世界一周してみて、今でも心に残ってる思い出は、
誰もが知ってる有名な場所よりも、あまり知られていないマイナーな場所のほうが多かったように思います。
有名スポットは、それを良いと思う人がたくさんいるから有名になるのだろうけど、あまり知られていない場所でも、ステキなところはたくさんあります。
離脱した9日間はとても楽しかったですし、離脱したことを後悔してるわけではないのですが、
もし、もう一度船に乗る機会があるのならば、私は離脱しないでしょう。
離脱するくらいだったら、初めから「船旅」を選ばずに、飛行機で世界一周したほうが、安くて効率的だと思います。
この記事を読んでみて、デメリットなどを全て理解した上で、それでもやっぱり離脱したい!と思ったのなら、すればいいと思います。
ただ、離脱したことによって捨てざるをえなかったものをしっかりと頭に入れ、それを取り戻せるくらい全力で陸路の旅を楽しんでくださいね!^^
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